詳細
検索 (期間指定)
期間

2020/04/17 08:50

大引け概況(詳報): 反発、ハイテクやヘルスケアが高い 無料記事

 16日のNY株式市場は、買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比33.33ドル(0.14%)高の23537.68ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が139.19ポイント(1.66%)高の8532.36ポイントとそろって反発して取引を終えた。
 米経済指標の悪化が相次いだものの、ハイテクやヘルスケアなどのセクターを中心に買いが優勢となった。新規失業保険の週間申請件数が524万5000件(市場予想:約550万件)と高水準が続いていること、4月のフィラデルフィア連銀の製造業景況指数がマイナス56.6(同:約マイナス32)に落ち込んだことなどが嫌気される場面がみられたが、引けにかけて買い戻しが進んだ(ナスダックは上げ幅を拡大した)。
 すでに市場は短期的な指標悪化を織り込み、経済活動の再開に焦点を当てているもようだ。トランプ大統領はこの日引け後の記者会見で、感染者の少ない地域から経済活動の再開を認める新指針を明らかにした。また、バイオ医薬品大手ギリアド・サイエンシズ(@GILD/U)の治療薬「レムデシビル」については、「新型コロナウイルス患者にポジティブな効果をもたらした」と報じられている(引け後のアフターマーケットでは、米株先物が約3%急伸)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇。なかでも「巣ごもり消費」が追い風になるネット・IT銘柄が高い。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が4.36%高と連日で最高値を切り上げているほか、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)も2.91%高で最高値を更新している。
 ヘルスケア関連も上昇。第1四半期決算で上振れた銘柄が買われ、医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)が5.95%高、医薬品・医療機器大手のアボット ラボラトリーズ(@ABT/U)が5.56%高と値を上げている。
 一方、エネルギーや金融は下げが目立つ。原油需要の長期低迷が警戒されるなか、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ3.29%、3.03%ずつ下落した。貸倒引当金の積み増しによる業績悪化が引き続き嫌気され、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が4日続落している(それぞれ3.81%、3.47%ずつ下落)。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース