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2020/04/16 08:40

大引け概況(詳報): 反落、米経済指標が軒並み悪化 無料記事

 15日のNY株式市場は、米景気の先行き不透明感が蒸し返されるなかで売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前日比445.41ドル(1.86%)安の23504.35ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が122.56ポイント(1.44%)安の8393.18ポイントとそろって反落して取引を終えた。
 3月の米経済指標が想定以上に悪化したことで、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う深刻な景気低迷が改めてクローズアップされた格好。小売売上高が前月比8.7%減(市場予想:約8.0%減)、鉱工業生産が5.4%減(同:約4.0%減)と記録的な落ち込みを示している。また、4月のNY連銀製造業景気指数がマイナス78.2(同:約マイナス35)と過去最悪の水準に低迷したほか、4月のNAHB住宅市場指数が72→30(同:約55)へ急低下した。
 さらに、多数の銀行が貸倒引当金を積み増す動きがみられるほか、米連邦準備制度理事会(FRB)がこの日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)でも「新型コロナウイルスのパンデミックの結果、経済活動は米国の全地域で突然、急激に縮小した」と指摘されている。こうしたなか、ウォールストリート・ジャーナルは「中小企業支援を目的とす給与保障制度(PPP)がハイペースで利用され、今週中に3500億ドルの資金が尽きる見通し」と伝えた。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでも金融セクターの下げが目立つ。第1四半期決算で貸倒引当金を積み増す動きが相次ぐなか、銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が4.93%安、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が6.49%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が5.76%安と軒並み急落した。
 エネルギーや素材、資本財など景気循環セクターも安い。原油先物が20ドルの大台割れを記録したこを受け、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が4.60%安、コノコフィリップス(@COP/U)が5.52%安、油田サービス大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が5.21%安と値を下げた。


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