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2020/02/17 10:37

週間相場見通し:神経質な値動きか 無料記事

 今週のNY株式市場は、やや上値の重い値動きが想定される。先週末の相場は小動き(ダウが小幅続落、ナスダックが小反発)。3連休(週明け17日はプレジデント・デーで休場)を控えて見送り気分が強まったほか、新型肺炎の拡大懸念が買いを手控えさせている。

 今週も引き続き、目立ったプラス材料が見当たらない状況。新型肺炎に関しては先週、いくつか好材料(新薬開発の観測が浮上したことや、中国で新規感染者数の増加ペース鈍化が伝えられたことなど)が散見されたものの、ここから劇的に改善するとは考えにくい。新型肺炎に対する市場の関心は今、中国各地の就業復帰情況や、他地域(日本やシンガポールなど)での感染拡大にシフトしている。

 また、世界的な金融緩和の流れも、マーケットをけん引するほどのインパクトはなさそう。先週までにタイやフィリピン、メキシコが利下げに踏み切ったほか、今週はインドネシアやトルコの利下げが見込まれるものの、既に市場は織り込んでいると思われる。

 米国景気の見通しにもやや不透明感が出てきた。先週末に発表された1月の小売売上高は市場予想と一致したものの、GDP算出に使用される自動車、ガソリン、建設資材を除いたベースは予想を下回り、1月の鉱工業生産も下振れている。よって、今週発表される2月のNY連銀製造業景況指数やフィラデルフィア連銀景況指数に対しても慎重な見方が出るかも知れない。

 ただ、米企業の業績動向は良好。先週末はエヌビディアやエクスペディアなどが好決算・好ガイダンスを発表した。今週から発表される主要小売企業の決算に関しても、雇用環境の改善やNY株高がもたらす消費堅調を背景に市場の期待が高まる可能性がありそうだ


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