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2024/06/03 08:59

米国株大引け概況(詳報): ダウとS&P500が上昇、インフレ加速懸念が後退 無料記事

 先週末5月31日のNY株式市場は、非ハイテク株を中心に買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比574.84ドル(1.51%)高の3万8686.32ドルと4日ぶりに反発する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が2.06ポイント(0.01%)安の1万6735.02ポイントとほぼ横ばいで取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、42.03ポイント(0.80%)高の5277.51ポイントと3日ぶりに反発して引けている。引け際20分前からの買いが大きかった。
 朝方発表された4月の個人消費支出(PCE)は前月比0.2%増と市場予想(約0.3%増)を下回り、インフレ調整後の実質ベースでは予想外の0.1%減となった。PCEコア価格指数も前月比↑0.2%と前月(↑0.3%)から減速し、前年同月比でも↑2.8%と前月(↑2.8%)と横ばいにとどまっている(ともに市場予想に一致)。インフレの改善は足踏み状態だが、想定内の内容で、インフレ加速への懸念が和らぐなか、金利の低下が相場の支援材料となった(長期金利を代表する10年債利回りは4.50%と0.05ポイント低下)。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が軒並み上昇(情報技術のみ小幅に逆行安)。大型ハイテク株の一角で下落が散見されたが、エネルギーや公益、生活必需品、金融、ヘルスケアなどを中心に買われた。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が2.87%高、再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が2.34%高、小売大手のターゲット(@TGT/U)が4.20%高、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が3.52%高、バイオ医薬品大手のアッヴィ(@ABBV/U)が3.15%高と値を上げている。また、医療保険銘柄も高い。ユナイテッドヘルス(@UNH/U)が2.85%高、エレヴァンス・ヘルス(@ELV/U)が6.14%高、CVSヘルス(@CVS/U)が6.35%高と急伸した。
 一方、大型ハイテク株は朝安後に下げ幅を縮めた(一部はプラス圏に浮上)。GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が0.79%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.61%安と下げる一方、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が0.11%高、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が0.50%高と小幅に上昇している。IT機器大手のデル・テクノロジーズ(@DELL/U)が17.87%安と急落したことを受け、サーバー大手のスーパー・マイクロ・コンピューター(@SMCI/U)や通信半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)はそれぞれ5.25%、2.60%ずつ下落した。


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