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2024/07/01 08:55

米国株大引け概況(詳報): 反落、インフレ減速も金利は上昇 無料記事

 先週末6月28日のNY株式市場は、朝高で始まったが軟調に転じる展開。主要指標のダウ平均が前日比45.20ドル(0.12%)安の3万9118.86ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が126.08ポイント(0.71%)安の1万7732.60ポイントとそろって反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、22.39ポイント(0.41%)安の5460.48ポイントと反落で引けている。ただ、小型株を代表するラッセル2000指数は、9.35ポイント(0.46%)高の2047.69ポイントと続伸した。 
 この日発表された5月個人消費支出(PCE)では、個人所得が前月比0.5%増(市場予想:約0.4%増)、個人支出が0.2%増(同:約0.3%増)とまちまちの結果だが、コアインフレ指標が前年同月比↑2.6%(市場予想:↑約2.6%)と前月の↑2.8%から鈍化した。インフレ減速が確認されたことで、金利低下・株価上昇で始まったものの、その後は金利が上昇に転換。米大統領選を見据えた動きや四半期末のリバランスが進むなかで次第に売りが優勢になっている。米国債は売られ、長期金利を代表する10年債利回りが4.40%(↑0.11ポイント)に上昇した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が下落。大型ハイテク株を含むコミュニケーションや一般消費財のほか、公益、生活必需品などのセクターが売られた。ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.84%安、SNS大手の メタ・プラットフォームズ(@META/U)が2.95%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.33%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.63%安と値を下げている。また、見通しの悪化などでスポーツ用品大手のナイキ(@NKE/U)は19.98%安と急落。競合するデッカーズ・アウトドアー(@DECK/U)やルルレモン・アスレティカ(@LULU/U)も、それぞれ3.20%、3.11%ずつ下げた。
 一方、エネルギーや金融など4業種は上昇。株主還元策を週末に発表することが期待されるなか、金融大手のJPモルガン・チェース(@JPM/U)が1.55%高、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が3.43%高、シティグループ(@C/U)が3.10%高と値を上げた。


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