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2020/07/27 09:30

週間相場見通し:上値の重い展開か、米中対立の激化などが逆風 無料記事

 今週のNY株式市場は、内外環境の不透明感で神経質な値動きを強いられよう。
外部環境はネガティブ。中でも、米中対立の激化が逆風となる。米中がヒューストンと成都の総領事館の閉鎖措置を互いに採ったうえ、「更なる領事館の閉鎖措置もありうる」と報じられるなど、次に何が起こるかわからないほど不安が強まる状況だ。
 内部環境も芳しくない。特に、米景気の悪化懸念がマーケットの足を引っ張る。先週発表された週間の新規失業保険申請者件数が予想よりも多かったことが主因。16週間ぶりに増加に転じたことで、景気・雇用動向の悪化が警戒され始めた格好だ。新型コロナ感染拡大に歯止めがかからないなか、更なる景気悪化不安が燻り始めた。
 また、主要企業の決算動向に関してもマーケットの反応は冷淡。これまでのところ4−6月期業績は事前予想を上回るものが多く、23日に発表されたテスラやマイクロソフトも上振れたが、相場全体の下支えにならず24日は材料出尽くし感で売られている。
 ただ、依然として政策期待は残る。28日からのFOMCでは金融政策スタンスの変更がないと見られているが、29日に予定されるパウエルFRB議長の会見では、FRBによる資産購入を含めてマーケットフレンドリーな動きに言及される可能性もある。また、米政府や与党・共和党が進めている追加のコロナ対策にも注目。民主党との合意に至れば、景気下支えの期待が強まることになろう。


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