17日のNY株式市場は、朝高後に上値の重い展開。主要指標のダウ平均は前日比161.35ドル（0.37％）高の4万3239.05ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が6.53ポイント（0.04％）高の1万8373.61ポイントとそろって小幅続伸で取引を終えた（ダウ平均は連日で最高値を更新）。一方、機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、1.00ポイント（0.02％）安の5841.47ポイントとほぼ横ばいで引けている。
　一昨日に半導体装置大手ASMLホールディング(@ASML/U)が受注低調で急落した半面、この日は半導体ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC：@TSM/U)が好決算・見通しで9.79％高と急伸。半導体銘柄の一角が底堅い流れとなった。また、堅調な経済指標も追い風。9月の小売売上高が前月比0.4％増（市場予想：約0.3％増）と上振れ、ハリケーンの影響で増加していた週間新規失業保険申請件数も懸念されていたほど悪くない水準だった。ただ、「FRBが以前想定されていたほど利下げに積極的でない」との見方も強まり、米国債は下落。2年債利回りが3.97％（↑0.03ポイント）、10年債利回りが4.09％（↑0.08ポイント）に上昇している。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち5業種が上昇。情報技術のほか、エネルギーや金融などのセクターが強含んだ。前述したようにTSMCの好決算で、半導体銘柄の一角が底堅い。エヌビディア(@NVDA/U)が0.89％高、ブロードコム(@AVGO/U)が2.66％高、マイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.57％高と値を上げた。また、堅調な決算を発表した投資会社のブラックストーン(@BX/U)が6.27％高、保険大手のトラベラーズ(@TRV/U)が9.00％高と買われている。
　一方、公益やコミュニケーション、ヘルスケアなど6業種は下落。前日急伸した電力大手のヴィストラ(@VST/U)が6.21％安、NRGエナジー(@NRG/U)が5.79％安、コンステレーション・エナジー(@CEG/U)が3.07％安と売り込まれた。また、利益下振れで医療保険大手のエレヴァンス・ヘルス(@ELV/U)が10.59％安、センティーン(@CNC/U)が9.09％安と急落している。直近業績の下振れで鉄道大手のCSX(@CSX/U)も6.71％安と値を下げた。


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