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2025/03/31 09:15

米国株大引け概況(詳報): 3日続落、インフレ懸念や景気不安で 無料記事

 先週末28日のNY株式市場は、リスクオフで売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比715.80ドル(1.69%)安の4万1583.90ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が481.04ポイント(2.70%)安の1万7322.99ポイントとそろって3日続落で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、112.37ポイント(1.97%)安の5580.94ポイントと3日続落で引けている。
 米金融当局が注視するインフレ指標、コア個人消費者支出(PCE)価格指数は2月に上振れた。前月比↑0.4%、前年同月比↑2.8%と上昇している(市場予想はそれぞれ↑約0.3%、↑約2.7%)。消費者心理の悪化も重し。ミシガン大学の3月・消費者態度指数(確報値)は57.0と速報値から0.9ポイント下方修正され、インフレ期待がやや上方修正されている。こうしたなかで相対的に安全な米国債が買われ、長期金利を代表する10年債利回りは4.25%(↓0.11ポイント)に急低下。市場心理を示すVIX指数(恐怖指数)は21.65(↑2.96ポイント)と急上昇し、「20」の大台を改めて上回った。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が軒並み下落(公益のみ上昇)。なかでも大型ハイテク株を含むコミュニケーション(↓4%弱)、一般消費財(↓3%超)、情報技術(↓2%超)のほか、資本財、金融などのセクターで下げが目立った。ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が4.88%安、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が4.29%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が4.29%安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.51%安、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が3.02%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が2.66%安と売り込まれている。非ハイテク銘柄も軟調で、クレジットカード大手のマスターカード(@MA/U)が3.04%安、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が3.08%安、農機大手のディア(@DE/U)が3.00%安と値を下げた。
 決算発表銘柄も安い。ガイダンスが失望されたヨガウエア大手のルルレモン・アスレティカ(@LULU/U)は14.19%安と急落した。


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