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2025/07/03 08:32 NEW!!

米国株大引け概況(詳報): まちまち、ナスダックとS&P500は最高値 無料記事

 2日のNY株式市場は、ハイテク株を中心に堅調な展開。主要指標のダウ平均が前日比10.52ドル(0.02%)安の4万4484.42ドルと小反落する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が190.24ポイント(0.94%)高の2万393.13ポイントと反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、29.41ポイント(0.47%)高の6227.42ポイントと反発で終了。前日に反落していたナスダックとS&P500は、ともに再び最高値を切り上げている。
 6月ADP雇用統計が予想外に減少したことを受けて寄り付きはやや弱く始まったものの、その後はハイテク株を中心に買い戻す動きが強まる流れだった。雇用の弱体化を受け、「FedWatch」ツールでは7月の利下げ確率が約25%にやや高まっている。なお、6月雇用統計は3日に発表される予定だ。また、ベトナム市場への輸出がゼロ関税になるという米越貿易協定をトランプ大統領が発表したことも、相場の支援材料となった。一方、トランプ政権の大型税制・支出法案は下院でなお停滞。近く成立するとの見方が依然として優勢だが、一部共和党議員から依然反対の意見が出ている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種が上昇。景気動向に敏感なエネルギーや素材のほか、大型ハイテク株を含む情報技術、一般消費財といったセクターが買われた。第2四半期の納車台数が市場予想ほど悪くなかった電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.97%高と買われたほか、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が2.58%高、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が2.22%高、業務ソフト・クラウド大手のオラクル(@ORCL/U)が5.03%高と値を上げている。また、アナログ半導体大手のNXPセミコンダクターズ(@NXPI/U)が4.49%高、オン・セミコンダクター(@ON/U)が4.38%高、半導体装置大手のアプライド・マテリアルズ(@AMAT/U)が3.40%高と買われた(SOX指数は1.88%高)。
 一方、ディフェンシブなヘルスケアや公益など4業種は下落。通期EPSガイダンスを取り下げた医療保険大手のセンティーン(@CNC/U)が40.37%安と暴落したほか、同業のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が5.70%安、エレヴァンス・ヘルス(@ELV/U)が11.50%安と連れ安した。メディケイド(公的医療保険)中心の医療管理会社モリーナ・ヘルスケア(@MOH/U)も21.97%安と急落している。米上院が1日に可決した税制・支出法案で、メディケイド支出の削減拡大が盛り込まれたとの報道が嫌気された。


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