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2025/09/08 10:02

米国株週間相場見通し:もみ合いか 無料記事


 今週のNY株式市場は、金融政策スタンスの中長期動向を意識しながら揉み合う展開となりそうだ。
 雇用指標の悪化を受けて(8月の非農業部門新規雇用者数が2.2万人と市場予想の7.5万人を大きく下回ったほか、失業率も4.3%に上昇)、来週のFOMCでは0.25%の利下げがほぼ確実な状況。これを見据えるように、米10年国債利回りは4.07%と今年4月上旬の水準まで落ち込んだ。市場の一部では、年末までに最大3回の利下げが実施されるとの期待も見られる。
 金利の低下傾向は、高バリュエーションのハイテク銘柄にとってプラス。ブロードコムなどが先週急騰したことも、長期金利の低下を好感したものだ。また、アップルの新製品が今週発表されることもハイテクセクターの買い材料になり得る。
 ただ、物価上昇の懸念が残る点には注意を要する。トランプ関税のマイナス効果が徐々に顕在化する可能性が指摘される中、今週11日に発表される8月のCPIについては「7月からやや上昇する」との見方が強まった。物価の高止まりが表面化した場合はスタグフレーション(不況下のインフレ)が警戒されることになり、中長期的には追加利下げに踏み切りにくい流れとなろう。


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