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2025/08/08 08:31

米国株大引け概況(詳報): まちまち、S&P500は小反落 無料記事

 7日のNY株式市場は、「寄り天」で売られて引け際に押し目買いが入る方向感の無い展開。主要指標のダウ平均が前日比224.48ドル(0.51%)安の4万3968.64ドルと反落する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が73.28ポイント(0.35%)高の2万1242.70ポイントと続伸して取引を終えた(ナスダックは最高値を更新)。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、5.06ポイント(0.08%)安の6340.00ポイントと小反落で引けている。
 総じて高く寄り付いたが、その後は広範な利益確定売りに押される流れだった(引け際の押し目買いでナスダックはプラス転換)。特段の新規材料が無いため、下落要因の特定は難しい。7日に発効した「相互関税」についてはそれほど悪材料視されていないが、影響が依然として不透明だ。朝方発表された週間の新規失業保険申請件数は上振れ、米労働市場が軟化していることを示唆した。なお、米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事が8日付で退任することを受け、トランプ大統領はこの日、1月末までの期限付きでスティーブン・ミラン氏を選出している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇。ディフェンシブな公益、生活必需品や情報技術といったセクターが堅調だった。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が3.18%高と続伸したほか、半導体関税の例外措置を受けて半導体銘柄の上げが目立つ。ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC:@TSM/U、2330/TW)のADRが4.86%上昇したほか、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が0.75%高、半導体大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が5.69%高、半導体装置大手のラム・リサーチ(@LRCX/U)が3.35%高と値を上げた(SOX指数は1.50%高)。飲料大手のペプシコ(@PEP/U)や電力大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)もそれぞれ2.22%、2.89%ずつ上昇している。
 一方、ヘルスケアや金融など5業種は下落。新薬の治験結果への失望感で医薬品大手のイーライ・リリー(@LLY/U)が14.14%安と急落したほか、金融大手のJPモルガン・チェース(@JPM/U)が1.51%安、クレジットカード大手のビザ(@V/U)が2.25%安、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が2.48%安と売られた。


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