週明け3日のNY株式市場は、大型ハイテク株を中心に戻り売りが膨らむ展開。主要指標のダウ平均が前営業日比649.67ドル（1.48％）安の4万3191.24ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が497.09ポイント（2.64％）安の1万8350.19ポイントとそろって急反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、104.78ポイント（1.76％）安の5849.72ポイントと反落で引けている。
　先週末の反発に伴って寄り付きはプラス圏で始まったが、その後は売りが続く流れ。トランプ大統領が「カナダとメキシコに対する25％関税を予定通り4日から始まる」と確認したことで、午後は売りの勢いが加速した。対中追加関税も4日から10→20％に引き上がる予定だ。
　トランプ関税の悪影響に加え、景気指標の軟化も懸念材料。朝方発表された2月のISM製造業景況指数は50.3（前月比↓0.6）と市場予想（約50.7）を下回った上、支払い価格指数も急上昇している。相対的に安全な米国債が買われ、長期金利を代表する10年債利回りは4.16％（↓0.05ポイント）に低下した。市場心理を示すVIX指数（恐怖指数）は22.78(↑3.15)に上昇し、大台の「20」を再び超えた。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が下落。なかでも大型ハイテク株を含む情報技術（↓約3.5％）、一般消費財（↓2％超）、景気動向に敏感なエネルギー（↓約3.5％）、素材（↓2％超）といったセクターで下げが目立った。GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が8.69％安、通信半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)が6.05％安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が3.42％安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が2.84％安と軒並み売られている。また、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が3.21％安、コノコフィリップス(@COP/U)が6.58％安、鉱山開発大手のフリーポート・マクモラン(@FCX/U)が3.74％安、素材化学大手のダウ(@DOW/U)が5.38％安と急落した。
　一方、ディフェンシブな生活必需品やヘルスケア、公益など4業種は逆行高。飲料大手のコカ・コーラ(@KO/U)が1.56％高、たばこ大手のフィリップ・モリス・インターナショナル(@PM/U)が2.26％高、医薬品大手のイーライ・リリー(@LLY/U)が0.99％高、再生可能エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が2.07％高と買われた。


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