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2025/09/08 08:24

米国株大引け概況(詳報): 反落、雇用統計下振れで景気悪化に警戒感 無料記事

 5日のNY株式市場は、上値の重い展開。主要指標のダウ平均が前日比220.43ドル(0.48%)安の4万5400.86ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が7.30ポイント(0.03%)安の2万1700.39ポイントとそろって反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、20.58ポイント(0.32%)安の6481.50ポイントと反落で引けている。小型株を代表するラッセル2000指数は、11.43ポイント(0.48%)高の2391.05ポイントと底堅かった。
 雇用統計の下振れで、利下げ期待が高まる半面、景気の先行きが警戒された格好。朝方発表された8月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比2万2000人増と市場予想(約7万5000人増)を下回り、失業率も4.3%(前月比↑0.1ポイント)とやや上昇した。主要指数は高く寄り付いたものの、その後は景気敏感株などを中心に売りに押される流れとなっている。株式が売られる一方で債券が買われ、2年債利回りが3.51%(↓0.08ポイント)、10年債利回りが4.07%(↓0.09ポイント)と急低下した。ただ、VIX指数(恐怖指数)は15.18(↓0.12)と低水準のままだった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が下落。景気動向に敏感なエネルギー、金融、資本財などのセクターが軟調だった。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が2.82%安、金融大手のJPモルガン・チェース(@JPM/U)が3.11%安、発電設備大手のGEベルノバ(@GEV/U)が2.79%安と値を下げている。また、好決算で半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)が9.40%高と急伸する半面、新たなAI関連の取引先(オープンAIとみられる)を獲得したことを明らかにしたため、競合するエヌビディア(@NVDA/U)が2.70%安、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が6.58%安と売り込まれた。
 一方、コミュニケーションや素材など5業種は上昇。一部の大型ハイテク株は堅調で、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.64%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.08%高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が0.51%高と値を上げた。産金大手のニューモント(@NEM/U)も1.72%高と底堅い。金利低下を受け、住宅建設大手のDRホートン(@DHI/U)やレナー(@LEN/U)はそれぞれ2.89%、2.76%ずつ上昇した。


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