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2025/06/03 08:56

米国株大引け概況(詳報): 上昇、貿易摩擦の過度な懸念は後退 無料記事

 週明け2日のNY株式市場は、大型ハイテク株を中心に底堅い展開。主要指標のダウ平均が前日比35.41ドル(0.08%)高の4万2305.48ドルと小幅に3日続伸し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が128.84ポイント(0.67%)高の1万9242.61ポイントと反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、24.25ポイント(0.41%)高の5935.94ポイントと反発して引けている。
 貿易摩擦懸念がくすぶるなかで小安く寄り付いた後、切り返す流れ。先週末に米国が鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を25→50%へ引き上げると表明したこと、中国側が「スイス・ジュネーブで合意した暫定的な米中貿易協定に違反したのは米国」という強硬姿勢を示したこと――などが当初警戒されたものの、トランプ大統領が態度を軟化させるという期待感も根強かった。トランプ大統領が今週後半、中国の習近平・国家主席と協議すると期待する向きもある。市場心理を示すVIX指数(恐怖指数)は一時20を超えたが、結局18.36(↓0.21)に低下した。債券売りで長期金利を代表する10年債利回りは4.44%(↑0.04ポイント)に上昇した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が上昇(資本財は下落)。景気動向に敏感なエネルギーのほか、大型ハイテク株を含む情報技術、コミュニケーションなど幅広いセクターが強含んだ。AIによる広告の完全自動化を目指すと報じられたSNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が3.62%高と買われたほか、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.67%高、今週決算を発表する半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)が2.74%高と値を上げている(SOX指数は1.57%高)。
 素材セクターの一角も高い。鉄鋼関税引き上げを受けて鉄鋼大手のニューコア(@NUE/U)とスティール・ダイナミックス(@STLD/U)がそれぞれ10.10%、10.27%ずつ上昇したほか、鉱山開発大手のフリーポート・マクモラン(@FCX/U)が4.34%高、産金大手のニューモント(@NEM/U)が5.42%高と買われた。


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