2025/08/12 09:46
米国株週間相場見通し:堅調な値動きか 
今週のNY株式市場は、利下げ観測を追い風に全体として底堅く推移する流れとなりそうだ。
利下げ期待が強まる背景には、雇用統計の下振れから始まる米景気見通しの悪化がある。7月末に発表された非農業部門の新規雇用者数は5月から7月にかけて月間平均3.5万人しか増えず、7月のISM製造業景況指数も48.0と予想(49.5)や前回実績(49.0)を下回った。さらに、同月の非製造業景況指数や週間の新規失業保険申請件数も軒並み弱い内容だ。
債券市場では9月の利下げを先取りするように、米10年債利回りが4.2%台まで低下した(月初は約4.4%)。またスワップ市場では、9月の利下げ確率を95%と織り込み、年内にもう1回の追加利下げを見込んでいる。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン副議長(銀行監督担当)が9日、年内に3回利下げを実施すべきだとの見解を示したことも金融緩和の期待を一段と高めた。
もっとも、目先はインフレの動向に注意が必要だ。12日、14日に相次いで発表される7月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)はそろって前月から加速する見通し。関税による物価の上昇傾向が確認されれば、8月以降に本格化した相互関税の影響がさらに警戒されることになり、足元で強まる金融緩和の期待に水を差す恐れもある。今週はまた、8月のNY連銀製造業景気指数やミシガン大学消費者マインド指数が発表されることから、「景気悪化」の状況を見極めたいとの心理も強まりそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
利下げ期待が強まる背景には、雇用統計の下振れから始まる米景気見通しの悪化がある。7月末に発表された非農業部門の新規雇用者数は5月から7月にかけて月間平均3.5万人しか増えず、7月のISM製造業景況指数も48.0と予想(49.5)や前回実績(49.0)を下回った。さらに、同月の非製造業景況指数や週間の新規失業保険申請件数も軒並み弱い内容だ。
債券市場では9月の利下げを先取りするように、米10年債利回りが4.2%台まで低下した(月初は約4.4%)。またスワップ市場では、9月の利下げ確率を95%と織り込み、年内にもう1回の追加利下げを見込んでいる。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン副議長(銀行監督担当)が9日、年内に3回利下げを実施すべきだとの見解を示したことも金融緩和の期待を一段と高めた。
もっとも、目先はインフレの動向に注意が必要だ。12日、14日に相次いで発表される7月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)はそろって前月から加速する見通し。関税による物価の上昇傾向が確認されれば、8月以降に本格化した相互関税の影響がさらに警戒されることになり、足元で強まる金融緩和の期待に水を差す恐れもある。今週はまた、8月のNY連銀製造業景気指数やミシガン大学消費者マインド指数が発表されることから、「景気悪化」の状況を見極めたいとの心理も強まりそうだ。
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