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2025/05/30 09:05

米国株大引け概況(詳報): 小反発、関税巡る不透明感で上値が重い 無料記事

 29日のNY株式市場は、高く寄り付いたものの、上値が重い展開。主要指標のダウ平均が前日比117.03ドル(0.28%)高の4万2215.73ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が74.93ポイント(0.39%)高の1万9175.87ポイントとそろって反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、23.62ポイント(0.40%)高の5912.17ポイントと反発で引けている。
 決算・ガイダンスの内容が好感されたGPU大手エヌビディア(@NVDA/U)が相場の上昇をけん引したものの、トランプ大統領の「相互関税」を巡る動きを受けて投資家が慎重になる流れ。米国際貿易裁判所が28日夜、大統領権限の逸脱で「相互関税」の発動命令を無効にするよう命じたものの、トランプ政権側がすぐに控訴を申し立てたことを受け、控訴裁判所が29日午後に関税の一時的な復活を認めている。長期金利を代表する10年債利回りは4.42%(↓0.06ポイント)に低下し、市場心理を示すVIX指数(恐怖指数)は19.18(↓0.13)とほぼ横ばいだった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち10業種が上昇(コミュニケーションのみ小幅に逆行安)。REIT、ヘルスケア、公益事業など幅広いセクターが底堅く推移している(上昇幅はすべて1%未満)。バイオ医薬品大手のギリアド・サイエンシズ(@GILD/U)が2.46%高、再生可能エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が2.65%高、航空機大手のボーイング(@BA/U)が3.31%高と値を上げた。大型ハイテク株はまちまち。前述したエヌビディアが3.25%高と買われたものの、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が1.96%安、配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズ(@UBER/U)が4.49%安、ビッグデータ分析大手のパランティア・テクノロジーズ(@PLTR/U)が1.16%安と値を下げた。


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