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2020/04/20 10:21

週間相場見通し:もみ合いか 無料記事

 今週のNY株式市場は、売り買いが交錯する展開か。新型コロナウィルス感染拡大の不安がやや後退したことや経済活動の再開観測が浮上したことが好感される一方(これにより先週末のダウ、ナスダックはそろって続伸)、企業業績や経済指標の動向に依然として不透明感があるためだ。

 新型コロナ問題については、ここに来て「最悪期を脱したのではないか」とする見方が出ている。欧米で新規感染者の増加ペースが一服したとみられることや、トランプ大統領が経済活動の再開に向けた道筋を示したことなどが背景だ。スペインやドイツで、一部ながら経済活動の再開が伝えられたことも朗報といえる。

 市場の不安心理も、かなり薄らいだ感がある。恐怖指数と呼ばれるVIX指数は、先週末に38.15まで低下した(ピークの85から大幅に改善)。これにより、少なくとも目先はパニック的な売りが出ないとみてよさそうだ。

 もっとも、企業業績の動向からは目を離せない。先週発表された米大手金融機関の第1四半期決算は軒並み二ケタ減益を記録。今週発表されるIBMやネットフリックス、ザイリンクス、インテルなどについても、「決算の内容やガイダンスを確かめたい」とする慎重な見方が強まろう。

 また、今週される各種経済指標(米国では3月の中古・新築住宅販売や同耐久財受注、欧州では4月のドイツZEW景況指数やなど)にも注意を要する。「下振れたとしても、最近のマーケットはそれを吸収するだけの耐性がある」と楽観する向きもあるが、なお内外で不確定な要因が多いだけに(たとえば原油価格の再度の下落リスクなど)、極端に悪かった場合は相場の下押し要因になり得よう。


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