4日のNY株式市場は、やや方向感に欠ける展開。主要指標のダウ平均が前日比31.96ドル(0.07％)安の4万7850.94ドルと反落する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が51.05ポイント(0.22％)高の2万3505.14ポイントと小幅に3日続伸で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、7.40ポイント(0.11％)高の6857.12ポイントと3日続伸で引けている。
　来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、模様眺めのムードがくすぶる状態。セクターごとにまちまちな動きとなった。この日発表された週間の新規失業保険申請件数は19万1000件と約3年ぶり低水準だったが（市場予想：約22万件）、感謝祭の週ということもあり、あまり材料視されていない。米国債は売られ、長期金利を代表する10年債利回りは4.10％（↑0.04ポイント）に上昇。VIX指数（恐怖指数）は15.78（↓0.30）と低下基調だった。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち5業種が上昇。景気動向に敏感な資本財やエネルギー、大型ハイテク株を含む情報技術やコミュニケーションなどのセクターが堅調だった。ビッグテック銘柄では、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.21％安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.41％安と弱含む半面、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が2.11％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が3.43％高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が1.74％高と値を上げている。メタに関しては「来年にメタバース事業の予算を最大3割削減することを検討している」との報道が好感された。良好なガイダンスを示したクラウド型顧客管理(CRM)ソフトウエア大手のセールスフォース(@CRM/U)も3.66％高と買われている。
　一方、ディフェンシブなヘルスケアや生活必需品、公益など6業種は下落。医薬品大手のイーライ・リリー(@LLY/U)が1.85％安、会員制・倉庫型店舗販売大手のコストコ・ホールセール(@COST/U)が2.86％安、医療保険大手のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が1.83％安と軟調だった。


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