今週のNY市場は、サンタクロース・ラリー（経験則的に、クリスマスから新年にかけて株価が上昇しやすくなる現象）が継続する流れとなろう。
　利下げ観測が依然として根強いことも相場を下支えする要因。今週発表される12月の製造業PMIが51.8程度に見込まれる中（前月と同様の低水準で着地する模様）、金融緩和の環境が整いつつある状況だ。
　また、トランプ大統領が新年早々にも次期FRB議長を指名すると伝えられていることも利下げの追い風。市場では、「誰になってもハト派スタンスがとられる」と期待されている。
　もっとも、上値余地は限られそうだ。米国で来週、12月の重要経済指標（ADP雇用統計や雇用統計、ISM製造業・非製造業景況指数など）が相次いで発表されるため、結果を見極めたいとの慎重姿勢が強まる可能性もあろう。
　他の気がかり材料としては、トランプ関税を巡る最高裁判決が挙げられる。早ければ1月初旬にも判決が下されるとの観測が浮上する中、仮に違憲判決となった場合、徴収済み関税の返還を命じられる可能性が否定できないため、マーケット全体にリスクオフ心理が強まる恐れもあろう。


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