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2019/12/30 10:31

週間相場見通し:売り買い交錯か 無料記事

 今週のNY株式市場は、底堅い展開が見込まれながらも上値の余地は限定的か。米中交渉や米景気に対する楽観スタンスが継続する一方、テクニカル的に過熱感が出ているためだ。
 注目されている米中通商協議の「第1段階の合意」は、1月上旬に署名される可能性が高い。また「第2段階」についても、米国側が早ければ1月中に協議を求めるとの観測が浮上している。米国が2月3日から大統領選挙期間に入り(3月3日がスーパーチューズデイ)、中国で3月上旬に全人代が開催されるため、双方とも事を荒立てず、国内向けにアピールできる成果が欲しい点で一致しているためだ。
 米国の景気動向も悪くない。中でも、年末商戦のオンライン小売売上高が過去最高を更新したことは朗報だ。米中第1段階の合意期待を背景に、今週発表される12月のISM製造業・非製造業景況指数についても、若干の改善が見込まれているほか、大きく上振れるのでは、との期待感も強まっている。
 もっとも、これらの好材料はある程度マーケットに織り込まれているうえ、ここに来て相場の過熱感が警戒され始めている点には注意を要する。27日はナスダックが12営業日ぶりに反落したが、14日RSIがまだ78.5とかなり高い水準にあるためだ(買われ過ぎの節目は70)。
 また、米国の政治日程にも注意が必要。3日に再開が予定される米上院で、トランプ大統領の弾劾を巡る与野党の対立が激化する可能性が高く、大統領選に対する不透明感が強まった場合はリスクオフ心理が強まるかもしれない。


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