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2020/04/06 09:56

週間相場見通し:上値の重い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、引き続き新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が嫌気される展開となろう。週末に3連休(10日がグッドフライデーで休場)を控えることもあり、投資家は積極姿勢に転じにくい。

 各国・地域で外出規制や都市封鎖などが相次いで実施されたため、「世界経済の悪化がどこまで進むのか見当もつかない」というのが正直なところだ。イタリアで「感染拡大ピークの兆しが表れた」と伝えられているものの、アフリカや南米で状況が急速に悪化していることを考慮すれば、全体的に見て楽観視できるような状況にはない。少なくとも米国でピークアウト観測が浮上しない限り、マーケットのセンチメント改善は望めない状態だ。

 経済指標については、悪材料により反応しやすい地合いとなった。先週末(3日)発表された3月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が70.1万人減と記録的なマイナス幅となったほか、失業率が4.4%に急上昇したことが嫌気され、同日の米株市場では主要3指数が1.5〜1.7%の下落を強いられた(3月のISM製造業景況指数が上振れたことは特に材料視されていない)。

 商品市況の不透明感も嫌気されそうだ。原油の協調減産に関する「OPECプラス」会議の延期が報じられる中(ロシアとサウジアラビアの反目が続いている模様)、原油価格が再び急落した。

 なお、VIX指数(恐怖指数:市場の不安心理を示す)は46.8とまだ非常に高い水準にあるが(4月3日時点)、3月中旬の80台と比べた場合は落ち着きを取り戻した状況。これは、相場が急落するリスクがひとまず低下したことを意味する。ただ、反発を示唆するものではないため、じり安の基調が続く可能性もあり得よう。


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