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2020/03/25 08:39

大引け概況(詳報):ダウ11%高、景気対策法案の合意に期待 無料記事

 24日のNY株式市場は、「米景気対策法案が合意に近づいている」との期待や4月に景気が回復する可能性などで幅広く買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比2112.98ドル(11.37%)高の20704.91ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が557.18ポイント(8.12%)高の7417.86ポイントとそろって急反発して取引を終えた。ダウは過去最大の上げ幅、1933年以来の上昇率を記録している。
 総額2兆ドル規模の大型景気刺激策への期待感が強まるなか、投資マインドが大きく改善した。野党・民主党のペロシ下院議長が「(合意に向けて)議会では楽観的なムードが強まっている」「法案は十分、労働者寄りに修正されたと思う」と述べたほか、共和党のマコーネル上院院内総務も「(法案は)“5ヤードライン”にある」とコメントするなど、合意に近づいていることを示唆している。
 経済活動が早期に再開する可能性が浮上したことも追い風。トランプ大統領はこの日、新型コロナウイルスの感染抑制のために自粛させている経済活動について「復活祭(4月12日)までに再開させたい」と近く正常化させる意向を示したうえで、専門家の意見に基づいて決定すると述べた。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。なかでも過去1カ月で大きく売り込まれていたエネルギーや資本財、素材など景気循環セクターの買い戻しが目立った。石油大手のシェブロン(@CVX/U)が22.74%高、石油サービスのハリバートン(@HAL/U)が26.53%高、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が29.68%高と軒並み急騰している。航空・旅行業界の支援が期待されるなかで関連銘柄も買われ、航空機大手のボーイング(@BA/U)が20.89%高、航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が35.80%高、クルーズ大手のロイヤル・カリビアン・クルーズ(@RCL/U)が22.18%高と値を上げた。
 一方、このところの急落相場で比較的値を保っていた銘柄は逆行安。ビデオ会議アプリのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が15.28%安、ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザード(@ATVI/U)が3.61%安、バイオ医薬品大手のリジェネロン・ファーマシューティカルズ(@REGN/U)が1.34%安、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が0.82%安と値を下げた。


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