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2020/02/03 08:43

大引け概況(詳報): 急反落、新型肺炎の感染拡大を警戒 無料記事

 先週末1月31日のNY株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなかで幅広く売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比603.41ドル(2.09%)安の28256.03ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が148.00ポイント(1.59%)安の9150.94ポイントと急反落して取引を終えた。
 中国武漢市を中心に世界へ広がりつつある新型コロナウイルスに対する懸念、感染拡大に伴う景気への悪影響が警戒されている。30日には、米国務省が中国本土への渡航警戒レベルを最高の「渡航中止・退避勧告」に引き上げた。アメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)などの米航空各社が相次いで、中国便を運航停止していることも懸念材料だ。
 S&P500全11業種のうち、一般消費財を除く10業種が軒並み下落。中国経済の成長減速が警戒されるなか、エネルギーや資本財、素材など景気循環セクターの下げが特に目立つ。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)が4.12%、3.82%ずつ下落したほか、医療・環境・産業機器大手のダナハー(@DHR/U)が4.84%安、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が2.97%安と値を下げた。エクソンモービルやシェブロン、キャタピラーについては、10〜12月期決算が低調だったことも嫌気されている。
 中国向け売上比率の高いハイテクセクターも総じて安い。IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が4.43%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が3.52%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.82%安、半導体大手のインテル(@INTC/U)が3.82%安、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が3.75%安、ラムリサーチ(@LRCX/U)が4.10%安と急落した。
 一方、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)は7.38%高と急伸。売上高、EPSともに上振れる好決算を発表し、逆行高を演じた。IT大手のアイ ビ− エム(@IBM/U)も5.09%高。8年ぶりの経営トップの交代が好感された。


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