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2020/03/17 08:31

大引け概況(詳報): ダウ約3000ドル安、過去最大の下げ幅 無料記事

 週明け16日のNY株式市場は、新型コロナウイルスによる経済損失の拡大懸念で急落する展開。主要指標のダウ平均が前営業日比2997.10ドル(12.93%)安の20188.52ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が970.28ポイント(12.32%)安の6904.59ポイントとそろって急反落で取引を終えた。ダウの下げ幅は過去最大を記録している(下落率は1987年の「ブラックマンデー」以来2番目の大きさ)。
 米連邦準備理事会(FRB)が週末に緊急利下げや量的緩和策などを打ち出したものの、投資家心理の改善につながらなかった。市場の不安心理を表すVIX指数が82.69(↑43%)とリーマンショック時(2008年11月21日:80.74)を超えている。トランプ大統領が記者会見で、新型コロナウイルスを巡る問題について「7〜8月まで続く可能性がある」と言及し、「景気後退に向かっているのかもしれない」と発言したことで引け際に一段安となった。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて急落。生活必需品とヘルスケアを除く9セクターが10%超の下落を記録した。ハイテクセクターでは、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が14.74%安、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が12.86%安、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が14.25%安、半導体大手のインテル(@INTC/U)が18.4%安と値を下げている。アップルは先週末、新型コロナウイルスの感染拡大リスクを抑制するため、中華圏を除く世界の直営小売店を約2週間にわたって一時閉鎖すると発表したばかりだ。
 サンフランシスコ市が外出制限を発表するなど、客足の減少が懸念されるなかで消費銘柄の下げも目立つ。アパレル大手のカプリ・ホールディングス(@CPRI/U)が30.65%安、ファッションブランド大手のタペストリー(@TPR/U)が29.27%安、アパレル大手のギャップ(@GPS/U)が22.85%安、ヨガウエア大手のルルレモン・アスレティカ(@LULU/U)が21.37%安と急落した。ラスベガスのカジノ施設を一時閉鎖すると発表したウィンリゾーツ(@WYNN/U)とMGMリゾーツ(@MGM/U)もそれぞれ24.43%、33.61%ずつ売られている。


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