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2020/05/18 10:02

週間相場見通し:上値の重い値動きか 無料記事

 今週のNY株式市場は、米中対立の激化や景気の悪化が懸念される中で買い手控えムードが強まる流れか。
 米中対立に関しては、米政府がファーウェイ(華為)に対する輸出規制強化を発表したほか、中国の新型コロナウイルス対応に不満を示したトランプ大統領が「断交」を示唆する強い表現を使ったことなどが新規の不安材料。大統領選を視野に対中強硬姿勢がエスカレートすることはあっても、しばらく軟化することはなさそうだ。
 また中国側も、対米強硬姿勢を弱めることができない理由がある。全人代が今週(22日〜)開催されることもあり、国家の威信にかけて安易な妥協スタンスを示すわけにはいかないだろう。
 米経済指標の悪化も逆風。先週末に発表された4月の小売り売上高や製造業生産は、そろって過去最大の落ち込みを記録した。これにより、景気の悪化懸念が一段と強まる状態。実際、FRBのパウエル議長は13日、「足元の景気は下振れリスクがある」と警鐘を鳴らしている。
 もっとも、パウエル議長の発言は「そうしたリスクがあるから、財政出動や減税を拡大すべき」と米政府に求めたものでもある。したがって「トランプ大統領やFRBが選挙に向けて各種テコ入れ策の実行を惜しまないはず」と市場が受け止めている間は、相場の下値余地も限られることになりそうだ。


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