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2020/10/19 12:08

週間相場見通し:方向感を欠く展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、大統領選挙や決算発表の動向に一喜一憂する神経質な値動きになりそうだ。大統領選挙後に関しては、どちらが勝っても積極的な景気対策が打たれるとしても、現時点ではなお波乱含みといえる。
 大統領選挙の絡みではまた、依然として追加経済対策の方向性が見えないことも相場の重石。一部では「何らかの合意がなされる」と楽観視する向きもあるが、両候補とも「選挙戦の材料」として取り扱っているだけに、「双方とも譲らなければ、最終的な合意は選挙後まで待たなければならない」とする見方も多い。22日に大統領候補の討論会が予定されているため、双方とも安易に妥協するとは考えにくい。
 また、新型コロナの感染拡大も気になる。欧州では主要都市で再び外出制限が導入されており、米国でも感染拡大が無視できない規模になりつつある。
 こうしたなか、政策の遅れが景気にもたらす悪影響も意識されはじめた。10月のフィラデルフィア連銀の景況指数が市場予想を上回ったにもかかわらず、市場の反応は芳しくなく、週間失業保険申請者件数の上振れ(予想よりも多く悪い結果)というマイナス材料に反応している。
 ただ、企業業績が改善基調にあることは支援材料。10月に入ってから素材やヘルスケア、消費関連などの銘柄を中心に利益見通しが上方修正され、これから本格化する主要企業の7〜9月期決算も上振れを期待する向きが多い。それでも、全体としては前年同期比18%前後の減益見通しとなっているため、個別の決算内容に左右されることは避けがたい。


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