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2020/03/18 08:33

大引け概況(詳報): 反発、金融・財政の支援策を好感 無料記事

 17日のNY株式市場は、新型コロナウイルス対策が強化されるなかで買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比1048.86ドル(5.20%)高の21237.38ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が430.19ポイント(6.23%)高の7334.78ポイントとそろって反発して取引を終えた。
 追加の金融刺激策に加え、約1兆ドル規模の財政刺激策の可能性がプラス材料視された。米連邦準備理事会(FRB)はこの日、企業が短期資金を調達するコマーシャルペーパー(CP)市場を安定化させるため、CPを買い入れる緊急措置を発動させている。トランプ政権がこの日打ち出した財政刺激策については、「現金給付または減税で5000億〜5500億ドル、中小企業支援で2000億〜3000億ドル、航空業界支援で500億〜1000億ドルを投じること――などが盛り込まれている」と報じられた。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。特にハイテク銘柄や公益などで買い戻しが目立った。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が8.23%高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が7.03%高、半導体大手のインテル(@INTC/U)が12.26%高と値を上げている。アマゾンに関しては、「新型コロナウイルスで増えたサービス需要を満たすことが困難であり、10万人を新規雇用する」と報じられたことが追い風だ。
 米国の各地で新型コロナウイルスの封じ込めに向けた措置が打ち出される一方、食料や日用品の買い溜めが進むなか、生活必需品銘柄も上昇。小売大手のウォルマート(@WMT/U)が11.71%高、ダラー・ゼネラル(@DG/U)が13.54%高、ダラー・ツリー(@DLTR/U)が14.07%高、ドラッグストア大手のウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(@WBA/U)が10.03%高と買われた。
 一方、新型コロナウイルスが直接打撃になる銘柄は下落基調を継続。ホテル大手のマリオット・インターナショナル(@MAR/U)が12.94%安、クルーズ船大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が12.77%安、航空大手のデルタ・エア・ラインズ(@DAL/U)が11.37%安と売り込まれた。マリオットについては、新型コロナウイルスによる需要の急低下を踏まえ、数万人規模の従業員に無給休暇を取得させることを検討していることが伝えらた。


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