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2020/03/09 08:33

大引け概況(詳報): 続落、新型コロナを巡る懸念が続く 無料記事

 先週末6日のNY株式市場は、リスクオフの流れが続く展開。主要指標のダウ平均が前日比256.50ドル(0.98%)安の25864.78ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が162.98ポイント(1.87%)安の8575.62ポイントとそろって続落して取引を終えた(ダウは一時3.42%安の25226.62ドルまで売り込まれたものの、後半に下げ幅を縮小)。
 世界各国で新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、経済への悪影響が引き続き懸念される状態。朝方発表された2月の雇用統計は上振れたものの、今後の景気動向が警戒されているため、ほとんどプラス材料視されなかった。安全資産への資金逃避が継続し、長期債利回りの低下が続いたほか(10年債利回りと30年債利回りは一時0.66%、1.18%とそろって過去最低値を更新)、市場の不安心理を表すVIX指数も上昇に歯止めがかからなかった。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでもエネルギーの下げが目立つ。OPECプラス(OPECとロシアなど非加盟国)で減産拡大が合意できなかったことが響き、NY原油が約10%安と急落したことが逆風だ。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とコノコフィリップス(@COP/U)がそれぞれ4.83%、4.97%ずつ下落したほか、EOGリソーシズ(@EOG/U)が10.62%安、油田サービス大手のハリバートン(@HAL/U)が11.33%安、シュルンベルジェ(@SLB/U)が7.67%安と軒並み売り込まれている。資源関連も売られ、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が5.61%安、肥料大手のモザイク(@MOS/U)が11.67%安と値を下げた。
 金融セクターも安い。長期債利回りの低下で利ザヤの縮小が懸念されるなか、銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ5.17%、4.00%ずつ売られた。
 中小型のネット株も下げが大きい。ビデオ会議アプリケーションを手がけるズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が8.54%安、新興セキュリティソフトベンダーのクラウドストライク・ホールディングス(@CRWD/U)が7.08%安、ビジネス用チャットツール大手のスラックテクノロジーズ(@WORK/U)が6.94%安と値を下げた。


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