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2020/08/17 11:00

週間相場見通し:下値の堅い展開か 無料記事

 今週のNY株式市場は、全体として底堅い値動きが見込まれる。内外に悪材料が散見されるものの、ある程度マーケットに織り込まれているためだ。
 例えば米中対立に関しては、先週末に予定されていた米中貿易協議が無期限の延期になったものの、(中国の上半期輸入実績が予定を大きく下回っていることもあり)協議内容に期待を持っていた投資家がほぼ皆無であり、協議の延期自体が特段マイナス材料視されることはなかった。
 米議会内の景気対策協議が行き詰っていることも、現時点で過度に悲観視されていない。「ある程度時間がかかっても、最終的に大型景気対策が実現する」というのが大方の見方だ。
 一方、米景気の見通しは明るさを取り戻しつつある。7月の雇用統計が大きく上振れたことに続き、8月のミシガン大学消費者態度指数・速報値も72.8と市場予想(約72)を上回った。また、7月の鉱工業生産指数も3.0%増と市場予想にほぼ一致している。
 また、今週公表されるFOMC議事録もマーケット的には悪い材料にならない。金融緩和政策の持続性が確認される見通しであるため、(サプライズでなないが)ひとまずマーケットの安心感を強めよう。
 なお、民主党大会と共和党大会が今週予定されるなど、これから大統領選挙が本格化していくが、これに関しては好悪材料が入り混じる状況といえる。与野党双方ともに政策面で国民にアピールするとみられ、経済対策への期待感が高まりやすい点はプラス。半面、現職トランプ大統領の劣勢が伝えられるなか、現政権によるさらなる中国叩きが打ち出されれば、マーケットにとってネガティブ・サプライズになる可能性もある。


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