詳細
検索 (期間指定)
期間

2020/07/06 10:10

週間相場見通し:売り買い交錯か 無料記事

 3連休明けの7日(火)から始まる今週のNY株式市場は、好悪材料が入り混じる中で方向感を欠く展開になりそうだ。
 目先の不安材料は、新型コロナ感染拡大「第2波」に対する懸念が広がりつつあること。米国疾病対策センター(CDC)の予測によると、米国のコロナ死亡者数は7月末に16万人まで増加する見通し(現在は約13万人)。自粛ムードが高まるなか(先週末の独立記念日でもパレードが中止)、先週末時点で少なくとも17州が経済活動再開の動きにブレーキをかけている状況だ。(3日のNYは休場だったが)この動きを嫌気したこともあってか、同日の欧州株式市場は軒並みマイナスで引けている。
 一方、このところ発表されている経済指標は上振れが目立つ。先週発表された6月のISM製造業景況指数や雇用統計は、そろって市場予想を大きく上回る結果。また、今週発表される6月のISM非製造業景況指数も改善が見込まれている(ただ、雇用統計では平均時給が低下するなど中身の悪さも指摘されているうえ、足元で多くの州や都市が経済再開の歩みを遅らせるため、将来的に労働市場が再び冷え込む可能性が高まっていることには注意を要する)。
 なお米中対立に関しては、現時点でマーケットが中立的なスタンスをとっていると見てよい。トランプ大統領が独立記念日の演説で「新型コロナ隠ぺいの責任を中国に取らせる」と述べたものの、株式市場や景気に悪影響を与えるような強硬姿勢をとるとは考えにくいためだ。あくまでも目先は、中国に対する「口撃」にとどまる可能性が高い。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース