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2020/10/14 08:49

大引け概況(詳報): 反落、ワクチンや景気対策の期待がやや後退 無料記事

 13日のNY株式市場は、複数のネガティブニュースが報じられるなかで軟調な展開。主要指標のダウ平均が前日比157.71ドル(0.55%)安の28679.81ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が12.36ポイント(0.10%)安の11863.90ポイントとそろって5営業日ぶりに反落して取引を終えた。
 新型コロナウイルスワクチンの開発、追加景気対策法案の早期成立に対する期待が後退したことが重し。同ワクチンに関しては、医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(@JNJ/U)が原因不明の症状を理由に治験を中断したことが懸念材料。また、同業イーライリリー(@LLY/U)も安全性への懸念で抗体治療薬の治験を一時中止した。追加景気対策法案については、上院共和党が小規模の個別対策を推進する考えを示したが、民主党側が拒否したことがマイナスだ。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落。なかでも金融やエネルギー、資本財、素材など景気循環株・バリュー株が安い。銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が1.62%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が3.66%安、シティグループ(@C/U)が4.79%安と値を下げたほか、石油大手のシェブロン(@CVX/U)が1.49%安、航空機大手のボーイング(@BA/U)が3.11%安と売られた。ジェイピー・モルガン・チェースとシティグループの第3四半期(7〜9月)決算は市場予想を上回ったものの、先行きに慎重な姿勢を示したことが警戒されている。
 コロナ禍が逆風になる銘柄の下げも目立つ。クルーズ大手のロイヤル・カリビアン・グループ(@RCL/U)とカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)がそれぞれ13.20%、7.76%ずつ急落したほか、航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が5.42%安、オンライン旅行サイト大手のブッキング・ホールディングス(@BKNG/U)が3.47%安、カジノ大手のウィンリゾーツ(@WYNN/U)が3.20%安と値を下げた。
 一方、コロナ禍が追い風になる銘柄は高い。ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が2.65%高、動画ストリーミング端末大手のロク(@ROKU/U)が7.62%高、遠隔診療のテラドック・ヘルス(@TDOC/U)が6.33%高、ビデオ会議アプリ大手のズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が5.54%高と買われた。


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