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2019/01/07 10:04

週間相場見通し:売り買い交錯か、戻り基調も上値は重い 無料記事

今週のNY株式市場は、金融引き締めペースの減速期待で戻り基調が続くとみられるが、ハイテク企業の業績懸念などで上値が抑えられる場面もみられよう。
 先週末4日のNY市場は急反発(ダウが3.3%高、ナスダックが4.3%高で終了)。パウエルFRB議長が「必要に応じて金融政策を調整する」と述べたことなどを受けて、引き締めペースが緩慢になると期待された。また、12月の米雇用統計が上振れたことや、中国で預金準備率が引き下げられたことも好感されている。
 米中貿易摩擦の激化懸念もやや後退。本日7日から米中次官クラスの会議が北京で開催されるうえ、一部のメディアは「トランプ大統領と王岐山副首相が今月下旬(22〜25日)のダボス会議で会見する」と伝えている。米中次官クラス会議でポジティブ・サプライズを期待するのは難しいが、それでも次の上級会議に繋げることができれば「十分な結果が得られた」とみなすことができよう。トランプ大統領としても、株価上昇につながる「成果」を求めていると思われる。
 とはいえ、一本調子の戻りは期待できそうにない。アップルのガイダンスが下方修正されたように、米主要企業の業績に不透明感が漂いはじめたことなどが上値を抑える要因。また、「ねじれ議会」が始まるなか、一部政府機関の閉鎖問題に解決の糸口が見えない点も不安材料だ。
 さらに、主要経済指標の動向にも注意が必要。雇用統計の上振れに覆い隠されたものの、先週末4日に発表された12月のISM製造業景況指数が下振れているため、「今週発表される12月のISM非製造業景況指数(7日)や消費者物価指数(11日)を見極めたい」とする慎重スタンスが強まる可能性もあろう。



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