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2019/01/07 08:46

大引け概況(詳報): 急反発、雇用好調や利上げ中断観測を好感 無料記事

 先週末4日のNY株式市場は、米国の景気減速に対する過度な懸念が後退するなかで買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比746.94ドル(3.29%)高の23433.16ドル、ナスダック総合指数が275.35ポイント(4.26%)高の6738.86ポイントとそろって急反発して取引を終えた。
 一部で警戒されていた景気後退(リセッション)リスクを低下させるプラス材料が追い風。米労働省がこの日発表した昨年12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比で31万2000人増え、市場予想(約18万4000人)を大きく上回った。平均時給も前月比0.4%増(市場予想:0.3%増)と堅調で、雇用環境の改善が続いていることを裏付けている。
 また、米金融当局の利上げ中断観測も浮上。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はこの日の講演で、世界経済の減速など市場のリスクを踏まえ、「金融政策を辛抱強く柔軟に進める」と発言し、利上げの実施やバランスシートの縮小について慎重に対応する方針を示した。
 こうしたなか、S&P500全11業種がすべて上昇。なかでもネット・ITセクターの上げが目立つ。SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が4.71%高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が5.01%高、検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が5.13%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が4.65%高と値を上げた。ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)は9.72%高と急騰。ゴールドマン・サックスが同銘柄を「コンビクション・バイ(確信的買い)」リストに加えるなど、強気見通しを示したことが刺激材料だ。
 米中貿易摩擦の改善期待で(中国商務省が4日、次官級の米中貿易交渉を7〜8日に北京で開くことを確認)、中国の売上比率が大きい資本財、半導体などのセクターも上昇。航空機大手のボーイング(@BA/U)が5.20%高、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が5.46%高、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が5.48%高、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が6.85%高で引けた。


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