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2018/12/12 09:51

大引け概況(詳報): ダウ小反落、ナスダックは小幅続伸 無料記事

 11日のNY株式市場は、米中対立問題の進展をにらみながら売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前日比53.02ドル(0.22%)安の24370.24ドルと小反落する一方、ハイテク銘柄で構成されるナスダック総合指数は11.31ポイント(0.16%)高の7031.83ポイントと小幅続伸して取引を終えた。
 米中貿易摩擦について「中国の劉鶴・副首相が米国高官(ムニューシン財務長官とライトハイザーUSTR代表)と電話会談し、米中首脳会談で合意した内容の履行を確認したほか、貿易協議日程について意見交換した」と伝えられたことがプラス材料。対立解消への期待感で、朝方は高く始まった。ただ、同問題に対する投資家の慎重姿勢が根強いなか、主要指数は次第に売りに押されている(ダウはマイナス転換)。また、メキシコ国境沿いに建設する壁の予算計上を巡り、トランプ大統領が「認められない場合、政府機関を閉鎖する」と強硬な姿勢を示したことも、投資家心理の重しとなった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種がプラス。ネット大手の一角は底堅い。検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が0.80%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が0.93%高、ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)が0.51%高と強含んだ。半導体関連の一部銘柄も買われ、エヌエックスピー・セミコンダクターズ(@NXPI/U)が3.79%高、ブロードコム(@AVGO/U)が3.17%高と上昇している。
 ヘルスケアも概ね堅調。医薬品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(@JNJ/U)が0.85%高、アッヴィ(@ABBV/U)が0.64%高、バイオ医薬大手のアムジェン(@AMGN/U)が1.08%高で引けた。外科手術システム大手のインテューイティブ・サージカル(@ISRG/U)と遺伝子解析機器大手のイルミナ(@ILMN/U)も、それぞれ2.00%、1.81%ずつ値を上げている。
 一方、金融セクターは軟調。銀行大手のウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が2.13%安と6日続落、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とシティグループ(@C/U)がそれぞれ0.98%安、1.49%安とそろって5日続落で引けた。モルガン・スタンレーが「(銀行業界にとっての)冬が来た」と先行きに警鐘を鳴らしたことが警戒されている。



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