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2021/09/10 08:30

米国株大引け概況(詳報):続落、米景気回復の減速に警戒感 無料記事

 9日のNY株式市場は、米景気回復が遅れるとの懸念で売られる展開。主要指標のダウ平均とナスダック総合指数はそろって続落し、それぞれ前日比151.69ドル(0.43%)安の3万4879.38ドル(ダウは4日続落)、38.39ポイント(0.46%)安の1万5248.25ポイント(ナスダックは続落)で取引を終えた。
 新型コロナ変異株の感染拡大が逆風。アメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)など複数の航空大手は同日、デルタ株の感染急拡大で2021年7〜9月期の予想売上高を従来予想から下方修正した。
 週間の新規失業保険申請件数が前週から3万5000件減の31万件の低水準となったことを受け、ダウ平均とナスダック総合は朝方に上昇したものの買いが続かなかった。
 セクター別では、S&P500指数を構成する全11業種のうち8業種が下落。なかでも、製薬メーカーを中心にヘルスケアセクターの下げが目立つ。イーライリリー(@LLY/U)が5.82%安と急落したのをはじめ、アッヴィ(@ABBV/U)が2.80%安、ジョンソン・エンド・ジョンソン(@JNJ/U)が2.23%安、メルク(@MRK/U)が2.04%安に沈んだ。バイデン政権が処方薬の価格引き下げに関するロードマップを示したことが嫌気されている。
 生活必需品セクターも安い。小売り大手ウォルマート(@WMT/U)が0.70%下げたほか、飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が0.99%安、食品・飲料大手のペプシコ(@PEP/U)が0.63%安、消費財大手のプロクター&ギャンブル(@PG/U)が0.42%安と売られた。
 一方、バイオテクノロジー企業のモデルナ(@MRNA/U)は7.81%高と急伸。新型コロナのブースター接種と季節性インフルエンザの接種について、1回で済むワクチンの開発に着手していると明らかにしたことが刺激材料だ。


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