今週のNY株式市場は、センチメントの改善が続く中で底堅い値動きになりそうだ。
　引き続き、米利上げペースの鈍化期待が相場の押し上げ要因。先週発表された10月のCPIが予想を大きく下回ったことで、金融引き締めペースが減速するとの見方が強まった。これにより米10年債利回りが一気に3.8％近辺(先週末）まで急低下したため（11月9日は4.0923％）、ハイテク関連など高バリュエーション銘柄に対する買い戻しの動きが表面化した格好だ。
　米中間選挙に関しても、特に大きなネガティブ材料にはならないと思われる。共和党が下院を制することが確実視される一方、民主党が上院の過半数を確保したことはやや想定外ながら、この「ねじれ」はマーケットにほぼ織り込まれたようだ。
　外部的には、中国景気の底入れ期待が浮上したことがポジティブ。コロナ防疫規制の緩和や不動産底入れ支援などが相次いで打ち出されたため、中国景気の底割れ懸念が薄らぐ中で「世界景気にも良い影響をもたらす」と受け止められている。


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