8日のNY株式市場は、休場を控えて前日終値近辺でもみ合う展開。主要指標のダウ平均が前日比106.84ドル（0.25％）高の4万2635.20ドルと小反発する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が10.80ポイント（0.06％）安の1万9478.88ポイントと小幅に続落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、9.22ポイント（0.16％）高の5918.25ポイントと強含んで引けている。
　翌9日がカーター元大統領の国葬で休場のため、様子見ムードがくすぶる状態。長期金利の高止まりが警戒されているが、一時4.73％まで上昇した10年債利回りは4.69％と前日比横ばいで終えた。前日は堅調な主要経済指標を受けて利下げ期待が後退したものの、この日発表された指標はまちまち。12月のADP雇用統計が下振れる半面、週間の新規失業保険申請件数は市場予想を下回る水準だった。10日には12月の雇用統計の発表が控えている。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち8業種が小幅に上昇。ヘルスケアや素材、生活必需品などのセクターが強含んだ。医薬品大手のイーライ・リリー(@LLY/U)が1.80％高、医療保険大手のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が2.00％高、医療機器大手のボストン・サイエンティフィック(@BSX/U)が4.30％高、鉱山開発大手のフリーポート・マクモラン(@FCX/U)が2.58％高、小売大手のウォルマート(@WMT/U)が1.09％高と値を上げている。
　一方、コミュニケーションやエネルギーなど3業種は小幅に下落。SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.16％安、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が0.67％安、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が1.67％安などと弱含んだ。
　他の個別動向では、エヌビディア(@NVDA/U)のファンCEOが「実用化は20年先」と発言したことで量子コンピューティング関連銘柄が急落。リゲッティ・コンピューティング(@RGTI/U)が45.41％安、アーキット・クアンタム(@ARQQ/U)が31.06％安と売り込まれた。



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